製本(袋とじ)

ー概要
 
書籍やパンフレット、カタログ、雑誌など、あらゆる紙媒体による訴求が進んでおり、その中でも見る側がわかりやすいレイアウトや構造に仕上げることで、さらなる訴求力の底上げが期待できます。そこで特に重要となるのが、本を仕上げる過程、いわゆる「製本」です。ホッチキスやテープなどを使った製本法で背表紙やその他ページを固定し、より丈夫な紙面に仕上げることも広告者としての腕の見せどころ。特に契約書では、改ざんや偽造のリスクがつきまといます。電子契約書ならばその心配もないのですが、紙による契約書だった場合、製本によって改ざんや偽造のリスクをグッと減らすことができます。
 
いわゆる「袋とじ」という言葉はご存知でしょうか?中の内容を知られたくない、あるいは隠したいという理由から、多くの書店で取り入れられている製本です。例えば、1ページの小口を裁断せずそのまま袋状に残したり、糊で誌面の端をくっつけホッチキスで固定したものなどがこれに該当します。特に関係者や取引先の相手以外に見られたくない内容が含まれている場合、袋とじは有効な手段と言えるでしょう。
 
また、袋とじした本の端の上下に必ず「契約の履行」を意味する契印を押すことが重要です。そうすることで改ざんや偽装のリスクがなくなり、自分仕立てのオリジナル契約書であることが証明できます。また、アプリでテンプレの文章を入れて余白が残った場合、印鑑(止め印)を押すことでその後の文章の付け加えや補足をできないようにします。会社や企業でよく取引されるこの契約書は、いまだに電子データではなく紙で印刷するところが多いので「袋とじ」という製本のやり方は覚えておいて損はないでしょう。
 
ーやり方
 
まずホッチキスと糊で袋とじする場合、誌面の端の両端をホッチキスで固定し、真ん中だけ左右に突き出た3段列の紙を使い、それを裏返しにして1番上の糊を塗った部分を誌面の端にくっつけます。しっかり固定したらホッチキスで再度補強し、上の部分を内側に折り返して左右に突き出た部分にも糊をくっつけ、両端を折りたたみます。最後に余った部分を糊でしっかり固定し、折り返せば完成。ただ文章のみの説明では絶対にわからないと思うので、動画で見ることをお勧めします。
 
また、製本テープを使った場合も似たような感じで、今度は2段列になった製本テープ(本のサイズよりやや長いもの)を用意して、剥離紙を剥がして固定すればOK。比較的テープのほうがまだ簡単なイメージがあります。とにかく袋とじは、書籍や雑誌、契約書などの本のレイアウトを彩る存在として、実に重宝がられるもの。覚えておいて損はないと思いますので、ぜひ製本に困った場合はプロのアドバイザーやイラストレーターに仕事を依頼してください。製本からレイアウト、印鑑の捺印まで全てを1人で完結してくれる存在なので、製本にお困りの際はぜひご検討ください。