日記

虫除けの置物、なんとなく効果があるように感じる。虫と遭遇する頻度が心なしか減った気がするのだ。周期的に現れては、私の作業を阻害するコバエ。ゴミの腐臭から生じたのか知らないが、とにかく虫の存在は害悪である。妙な感触がすると、すぐに手で振り払ってしまう。それだけ虫センサーが敏感なのだ。モゾモゾ動いてる。くねくね動いてる。パタパタ飛んでる。大小さまざまであり、多種多様な昆虫が生息する環境。でかい蛾がカフェに入り込んだり、それに目をやることもなくコーヒーを淹れる店員。もはや日常茶飯事の光景なのかもしれない。

 

都会での暮らしに慣れていた私は、虫そのものに対する抵抗力が一切ない。祖母や母親からも「役に立たない」と散々な言われようだったが、1ヶ月前その下馬評を覆す出来事が起きた。それは食器にくねりとひっついていた巨大ムカデの登場。恐る恐るの顔で「〜、ちょっと来て・・」と母親が言うのでただならぬ事態は予測していたが、まさかあり得ない場所にムカデがくっついていたのでさすがに戦慄した。しかも殺虫剤を一瞬かけても微動だにしない。気味が悪かった。しかしアベレージに噴霧し続けるとさすがに動き出し、ムカデの侵入経路を塞ぐため外側からではなく内側から殺虫剤をかけまくった。そして死骸を塵取りに乗せ、そこら辺の芝生にポイっと投げ捨てた。この一件を経て、私は虫嫌いをある程度克服できた気はした。

 

都会暮らしに慣れていた私は、蟻やダンゴムシなど小さい昆虫しか見たことがなかったので今回のムカデにはさすがに驚いた。しかし、それは裏を返せば自然が豊かで空気が良いということでもある。秋は吹き抜ける紅葉の味がまた美味しい。夏は勘弁願いたいが、最近は太陽光発電(蓄電器)を購入し、いざというときの情報インフラ断絶に備え、太陽光を貯蔵しておく。

 

もし地震や台風など自然災害があった場合、ネットの通信が不可となり、充電もできなくなる。そういう不測の事態に備えて蓄電器や非常食などを用意するのは危機管理意識の表れでもあり、防犯意識が高いことの証拠である。そういう意味で母親はある程度先を予測し、セルフディフェンスに特化した1つの完成形といえよう。まさに見本となる存在である。