著作権

著作権とは

 

著作権とは、ある物を発明した人のみが与えられる特権であり、いわば独占権みたいなもの。しかしネット上を見渡すと、著作物の改変・複製・転写・頒布など、多くの場所で著作権侵害による行為が見られる。著作権はその人が発明したモノや技術を無断で使い、さらに著作物を利用した報酬として対価を得る行為はれっきとした犯罪である。使うだけ…ならまだしも著作物を使った動画をYouTubeにアップロードしたり、Twitterで他人の絵コンテを転売したり、そう言った儲けの一部として著作物を利用する行為は許し難い行為である。なぜそれが未だ続いているのか。いやむしろ増え続けてるとさえ感じる。その見解を述べてみたい。

 

著作権侵害が続く理由

 

著作権の侵害行為は、かねてより社会問題となっていた。しかし、著作物を生み出した権利者が訴えない限り、その利用者も訴えられることはない。なぜって、著作権侵害は「親告罪」であり、本人のお咎めなしで著作権侵害は成立しないのだ。他人が「この人無断に使ってますよ〜」と警察や弁護士に訴えても「民事不介入」で追い返されるのがオチである。

 

特に多いのがYouTubeにごまんと溢れる動画。YouTubeにアップロードされているアニメや映画、ドラマ、漫才などの大半は利用許諾なしの無断アップロードであり、しかも広告を大量につけて報酬を得ているのだからかなりタチが悪い。MADと呼ばれる動画は、アニメとBGMを合わせて編集したアニメーション動画。しかしこれは二重において著作権を侵害しており、BGMとアニメのシーンの両方を無断で使っている。

 

これらが続く理由として、利用者の著作物に対する理解がまだまだ浅いことが挙げられる。いわば甘くみているのだ。著作権は効力発生から消滅まで70年間の保証期間があり、この間はいかなる理由があろうとも本人の許諾なしで無断に使用することは禁じられている。また、Pinterestに代表される画像生成アプリ集は、表向きはフリー素材と語っているが当然これもライセンス上の許可は降りておらず、それも知らずにフリーという文言に釣られて使用してしまってる人がほとんどだ。

 

画像の挿入から配布まで、実に膨大な数の著作物がネット上に載せられている。芸能人はおろか、一般人と思わしき画像や写真まで2chYahoo!知恵袋等に掲載されており、個人情報の漏洩やプライバシーの侵害に繋がりかねない危険な行為だ。ネットは拡散力があり、1度画像が載せられてしまうとなかなか消すことができない。いわゆるデジタルタトゥーというもので、ネット上に一生残る黒歴史として擦られてしまうのだ。それが個人の特定や犯罪行為につながる、といった事例が少ないからこそ著作物の扱いについて甘く見てるのだ。

 

著作権侵害行為が消えないのも、広いネット社会で拡散してもどうせバレない、芸能人だから許してくれる等のエゴな理由からきているのだろう。そう思ってる人たちは、いつの日かしっぺ返しを喰らうことになろう。