田舎

ー概要

 

田舎とは、だだっ広い農園や果樹園が広がってるだけの僻地。ここに一軒家を建てようにも水やガス、電気などの公共インフラが整っていないためほとんど無人の土地に近い。地価は安いが、徒歩圏内にコンビニやスーパーマーケット等の商業施設がないため自家用車での移動を余儀なくされる。車検の更新料、自動車税自動車保険の見積もりなどあらゆる費用が重なるため、田舎暮らしは楽と考えているのならば大間違いである。

 

さらに言えば、路線バスやタクシーの本数も極端に少ないため、ほとんど徒歩や車での移動を強いられる。定価400円のコンビニ弁当しか買えない上に高級レストランやアミューズ施設、社交飲食店(キャバクラ・クラブ等)など遊びを専門とした施設もないため、人によっては毎日が退屈で仕方ないだろう。他にも警察署や消防署が近くにないため、軽犯罪に巻き込まれやすい。ちょっとしたボヤの騒ぎでもおおごとになりかねない。田舎暮らしを検討している人は相応の覚悟が必要である。

 

ただ田舎もデメリットばかりではない。無人の空き家は法的な手続きを踏めば、そこに安い家賃で居住できる。自然が豊かであり、川沿いや海岸沿いなら釣りやサーフィンもできる。また、都会から田舎に移転する場合は「移住支援制度」という名目で地方移住者に対し助成金が支給される。地価が安いため、土地選びにはさほど困らない。また、場所によっては80坪ほどある土地を開拓して農業を始めたり、果樹園を広げて温室栽培を始めたりと自給自足にも困らない。あわよくば、それを家計の足しにする人もいる。

 

ーなぜ田舎暮らし?

 

都会から田舎に移転する人にはそれなりの理由がある。1つは人間関係だ。田舎には地域コミュニティに根ざした独自の文化があるため、住民同士の横のつながりが強い。道ですれ違った際、「こんにちは」と挨拶をするのも基本である。場合によっては、自治体のイベントや催事に参加しなかった、あるいは非会員である場合、何かと不都合が生じやすい(ゴミの収集や村八分的な排他行為など)

 

しかし、都会に比べれば田舎は人が少ない。その分、都会の喧騒から解放され、ゆっくり過ごしやすいメリットがある。歌舞伎町に見られるような、夜の街といった娯楽要素もないため酔っ払いのうるさい声や路上でのタバコの吸い殻、吐瀉物など、都会に比べると住み心地がいい。環境にやさしいエコロジー精神が根づいているため、ゴミの分別やポイ捨てなどには厳しいが、逆を言えばそれだけクリアな環境ということだ。美味しい空気を存分に吸い、田舎の良さを噛み締めてほしい。

 

ー田舎への偏見

 

都会人からすれば、「田舎ってなんか安っぽい…」「田舎って犯罪が多そう」などのネガティブなイメージがあると思うが、それは決して否定できない。田舎には都会のようにゴージャスな娯楽施設や、レジャー施設、社交飲食店などが一切ない。しかしそれは夜の街に繰り出してる、ちょっと”不埒”なイメージのホステスやキャバレーに限定される。田舎のような、ゆっくりまったりくつろげるアットホーム感というものはない。これは都会にはないメリットだ。

 

また、犯罪も多いという意見もあるが、それは都会でも同じである。むしろ都会は人口密度が高い分、犯罪件数や警察による認知件数もはるかに多い。また、都会でもちょっと生活圏を外れた場所に移動すれば、そこは犯罪と暴力が跋扈するスラム街(貧民街)…ということもザラである(寿町など)。犯罪とは一切無縁だと思われる場所でも、決して犯罪が起こる確率は0とは言えない。万事に犯罪に備えるのはどこ行っても同じだ。統計論ではなく、全体を俯瞰して見ることが何より大事なのである。