文章

 

ー概要

 

私は長年ブロガーとして文章を毎日のように書き上げているが、ここになって文章にまつわる1つの法則性を見出すことができた。よく「文章を書くのが苦手・・」と言ってる人を見るが、その場合、2つの特徴が出せる。1つは、間違いや表現のミスを恐れるばかり曖昧な表現に終始してしまう文章。もう2つは、逆に完璧な文章を書きたいという欲があり、頭の中で長時間考えて捻り出した難しい表現や諺、あるいは慣用句などをやたら使いたがる、いわば「背伸び型」の文章だ。

 

ー両者の明確な相違点

 

前者はとりあえず簡単な表現をあえて使うことで大雑把な文章が仕上がるが、第3者視点で見ればほとんどが面白みのない文章として扱われ、褒められたものではないだろう。むしろ間違ってもいいから筆に任せてどんどん文章を書いてみてほしい。当時は難しいと感じていた文章も、意外とすんなり書けるようになるものだ。もし最後まで書き上げて不自然な表現があったら、のちに訂正・推敲をすればよい。

 

文章を書くうえで大事なのは、とにかく自然な文章に仕上げることだ。自然な文章とは、力ばった、肩肘はったような文章ではなく、とにかく読み手がわかりやすく、かつ要点や伝えたいポイントなどがすんなり頭の中に入ってくる自然体の文章だ。そういう意味では、前者のほうが一般的には大衆向きである。それがいくら専門用語やある程度の知識やユーモアが求められる文章だったとしても、基本的に「わかりやすく、かつ簡潔に」という文章の本質は1つも変わらない。

 

政治ネタなどを扱う社説やニュースレター記事、書籍の評価を論じる書評欄、自分の意見を発信するオピニオン記事なども基本的には全部同じである。もし自分の文章を客観的に評価してもらいたいなら、第3者に読んでもらうことをおすすめする。もしかすると思いもかけない表現のミスが潜んでいるかもしれない。第3者からのフィードバックを受けることで表現の質も高まり、より洗練された文章を書き上げることが可能になるはずだ。

 

難しい単語を無理に使おうと意識しすぎず、とりあえずパッと思いついたことや意見などを文字にしてみてほしい。すると次第に文章の骨格も出来上がってくる。ぜひ参考までに。

 

ー例

 

「最近暑くなってきた。しかも夏で虫も大量に出てくる季節だね。だから水分はしっかり取らないと」の文章を、2つの法則に従って訳す。

 

前者の場合、「いよいよ夏の到来だね。虫除けスプレーや水分補給は必須になるね」

 →いらぬ接続詞を排除することで、主語と述語を近づける。「文章はわかりやすく、かつ簡潔に」が重要ポイント。

 

後者の場合、「最近酷暑が続く。日が照りつける暑い炎天下で、水分不足による熱中症者が多発している。そのため水分はしっかり補給する必要がある」

 

やはり後者の法則に従って書くと、どうにも違和感がある。なんとも固いイメージの文章になってしまうのだ。ビジネス向きではあるが、プライベート向きではない。語感の固さを避けるためには、なるべく言葉のチョイスを頭の中で意識せず、自然のまま書いてみよう。下手に身構えず、とりあえず思ったことをすらすら〜と書いてみるだけだ。何も難しいことではない。

 

・・もしそれでも文章力が向上しないのならば、基礎的なインプットの量が足りていないのかも知れない。まずはそちらを勉強されるといいだろう。